こんばんわ現役介護士がんちゃんです!
今回は自助具についてご紹介しようと思います。
人は生活するために必ず食事をしなければいけません。私たちは毎日、当たり前のように食事をしていますが、身体の不自由な高齢者にとって食事は一苦労なのです。そんなときに欠かせないのが自助具です。
今回は介護現場で欠かせない自助具についてご紹介いたします。
自助具(じじょぐ)とは
自助具とは自分で食事を食べる事が出来ない方が、自分で食べて頂くために補助する福祉用具を自助具といいます。
特に高齢者は筋力の低下や、拘縮が原因で関節可動域が狭くなるため、自分で食べることが難しくなります。そんなときに役立つのが自助具というわけです。
※拘縮…関節が固まってしまうこと
※関節可動域…関節が動く範囲や角度
自助具を使用するメリット
自助具を使用するメリットは、自分で食べる事で楽しみや食事への喜びに繋がり、食欲の増進も図れる点と、介護者・介助者、それぞれが楽に食事ができるという点にあります。
特に介助する方にとっては食事をボロボロとこぼされては後片付けも大変ですよね。自助具があればそういったストレスも大きく軽減できます。
他にも関節の拘縮予防・リハビリにも繋がるため、自助具を利用するメリットはたくさんあります。
- 食の楽しみにつながる!
- 介護者・介助者それぞれが楽になる!
- リハビリ・拘縮予防につながる!
自助具の種類一覧まとめ
自助具にはたくさんの種類があり、実際によく利用される自助具は以下の通りです。
- 箸
- スプーン・フォーク
- お皿・お椀
- コップ
「それぞれの自助具がどのような役割を果たすのか?」を紹介しながらおすすめの自助具を紹介します。
箸
日本人の食事に欠かせない箸。
箸の自助具は主に、握力が低下しうまく箸が使えない方が使用します。バラバラと落とさないように、箸が1セットになっていることがほとんどです。
日本人は右利きが多いですが、左利き用の箸もあるので、身内に握力が低下した方がいるなら、箸の自助具を使用することをおすすめします!
おすすめの自助具(箸)
私が個人的におすすめする商品は箸ぞうくんⅱです。
握力の低下した方でも軽い力で握ることができ、箸を閉じただけで箸先は揃うのでとても使いやすいです。他には、一度箸を置いても、持ちやすいため、高齢者にストレスが少なく使えるものです。
さらに使用後は食洗器OK!という優れもの。
右手用・左手用があり、手の大きさによってサイズもあるため注意してください。
ただ、手が拘縮しほとんど開かない、ほとんど閉じないという方は使用が難しいかもしれません。
箸の自助具にはクリップタイプやピンセットタイプの物もあります。
↑クリップタイプです。
クリップタイプやピンセットタイプは箸ぞうくんⅱよりも安価でありますが、
- 箸先が揃わない
- クリップが緩すぎて上手く掴めない、掴みにくい
という理由で使わない方もいました。
スプーン、フォーク
スプーンやフォークの自助具を使用する方も箸と同様で手・肘・肩の拘縮、握力の低下している方が多く使用しています。
その他にも食事をすくう事が出来ても、口へ運ぶことが大変な方もスプーンやフォークの自助具を使用します。
おすすめの自助具(スプーン・フォーク)
高齢者の中には金属のスプーンが重く感じる方もいます。
経験上、コンビニ弁当を買ったときに貰えるプラスチックのスプーンを使用している方もいましたが、毎日3回使うものでもあり、すぐに割れてしまい、沸騰消毒やハイター消毒も出来ないため衛生面も不安です。
軽くてさらに衛生面での心配をしなくてもいいスプーンの自助具が「かるまげ35」です。
かるまげ35をおすすめする理由 ← スプーン・フォークどちらもあります。
- プラスチックのため軽量化、口に当たっても傷になりにくい
- 首の部分が自由自在に曲がるため、肩や肘、手首が拘縮していても食べやすい
- ヘッド部分の大小があり、適した物を利用できる
- 耐熱性があり、食洗器、乾燥機も使用できるため衛生面も心配なし
手や肘、肩の関節の拘縮や握力の低下されている方はグリップ部分が太くなっている”曲げれるユニバーサルスプーン”がおすすめです。
曲げれるユニバーサルスプーンは施設や病院で一番多く使われているタイプの物です。
グリップ部分が太くなっているので手の拘縮が強い方にも使用できると思います。首の部分は動くので肘や肩に拘縮がある方でも使用できます。
皿、お椀、
食事に欠かせないお皿やお椀にも自助具があります。
お皿の自助具は主に片麻痺(左右どちらかの麻痺)が残り、皿を持つことや抑える事が出来ない方が使用されます。その他にも手や肘、肩の拘縮の方もお皿の自助具を使用するケースが多いです。
おすすめの自助具(お椀)
味噌汁やすまし汁を飲むのに欠かせないものはお椀です。
コップに味噌汁をいれて飲むケースもありますが、コップに味噌汁入れてを飲むことに抵抗がある方もたくさんいます。
そのような方におすすめしたいのが”取っ手付き汁椀ミニ (春秋)” です。
味噌汁が持つ【和の雰囲気】を壊すことがないお椀型の自助具です。
ただ飲むのではなく、少しでも今まで使っていたものに近いほうが利用する人も抵抗が少ないです。
※他にもおしゃれなデザインのお椀型自助具はたくさんあります。自分にあった自助具をさがしてみてください!
コップ(カップ)
コップは食事の時だけではなく、食事以外の時間でも使用する機会が多いです。
介護現場で使用するコップは基本的に衛生面と安全性に配慮された蓋付きのコップをしようすることをおすすめします。
おすすめの自助具(コップ)
蓋付きのコップの中でも特におすすめなのが、傾けてもこぼれにくい ストロー付カップです。
傾けてもこぼれにくい ストロー付カップは私の施設でも使用されている方が多く、食事以外の夜間帯や日中帯の静養時にも活用しています。またとろみ剤を少量使用される方にも使えるためとても便利です。
耐熱性もあり、熱湯をそのまま注いでも問題ありません。
唯一の欠点と言えばストローの中が洗いにくい事です。今はスプレータイプの洗剤もあるためあまり大きな問題ではありませんが。
自助具を使用するその前の準備
自助具を使用する方は食事前に
- 食事用エプロン
- 口拭き
を準備しましょう。
麻痺や拘縮などがあると、食べこぼしが多くなることもあります。また、自助具を使用しても慣れるまでは、食べこぼす方もいますので食事前に準備をしておきましょう。
おすすめの自助具商品まとめ
いかがでしたでしょうか。
自助具を使うことで、食べる事が自由にできなくなった方にも、ストレスが少なく食べられます。
介助してあげたい気持ちは十分に分かりますが、自分で食べる事で、ムセが減り、食べたいペースで食べる事ができます。
時間を多少かけてでも、自分で食べられることの喜びは高齢者が一番理解していると思います。ぜひ活用してみて下さい。
箸 | 箸ぞうくんⅱ |
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スプーン | かるまげ35 |
フォーク | かるまげ35 |
お椀 | 取っ手付き汁椀ミニ (春秋) |
カップ | 傾けてもこぼれにくい ストロー付カップ |
お皿 | リズムシリーズ |